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2019.05.02

知多半島案内 Vol.30『知多半島の温故知新その1 山車祭り』


 

知多半島案内 Vol.30『知多半島の温故知新その1 山車祭り』

みなさんこんにちは!知多半島の情報誌『EDIT知多半島』のライター田村です。今回も知多半島へお越しの際にぜひ知っていて欲しい情報をお伝えいたします。

知多半島にはこの地域だからこそ生まれた独特の文化があり、興味を惹かれる方も多くいらっしゃると思います。今回はそんな文化の中でも2016年に『ユネスコ無形文化遺産』に登録された『山・鉾・屋台行事』のひとつ、『亀崎潮干祭の山車行事』をはじめとした、知多半島の山車祭りの魅力をお伝えしたいと思います。

 

ユネスコ無形文化遺産に登録された 亀崎潮干祭

ユネスコ無形文化遺産に登録された
亀崎潮干祭

海岸へ進む姿を 固唾をのんで見守る

海岸へ進む姿を
固唾をのんで見守る

 

 

知多半島でいう「山車(だし)」とは?

地区によっても呼び方は様々ですが、お祭りの際に町中で引く出し物のことを指します。知多半島地域にある山車の形式は「知多型」とも呼ばれており、もちろんそれぞれ個体ごとの差はあるものの、中には高さが7メートル、重さが5トン近くになるものもあり、いずれも迫力あるサイズです。これほど巨大な動くものであるにもかからず、釘などの道具は基本的に使われていません。車輪などもゴムではなく木でできており、現代ではその重さを支えながらアスファルトの上も走るので消耗品です。歴史ある山車は1800年代に建造されたものも多く、修復も行いながら現在まで大切に引き継がれています。あらゆる意味で管理が難しいものですが、至る所に使われている木材には美しい彫刻が彫られ、また使われている布にも豪華な刺繍が施されています。そしてその動く芸術品を維持・管理しているのがそれぞれ地区の住民たちであり、知多半島の人々が誇る宝と言うわけです。

 

1地区の祭りをみるだけでも 個性豊かな山車を見学できる

1地区の祭りをみるだけでも
個性豊かな山車を見学できる

 

 

いつ山車を見られる?

知多半島で最も山車が見られるチャンスがあるのは、ずばり春(3月下旬~5月初旬)です。毎年知多半島の山車祭りの皮切りとなるのは、3月に行われる半田市の乙川祭り。それから北は知多市、南は南知多町までほぼ毎週春祭りがどこかしこで開催され、5月の初旬までお祭りムードは続きます。各市町ごとではなく、各地区ごとに山車があり、知多半島全体では100輛以上の山車があるとされています。4月中であれば、週末の早い時間にお出かけいただければどこかしらでお囃子が聞こえてくることでしょう。もし春を逃してしまった方でも、秋(10月頃)に開催される地区もありますのでご安心を。

 

このサイズ感の山車が 100輛以上も集まる知多半島

このサイズ感の山車が
100輛以上も集まる知多半島

 

 

美術品として山車をたのしめる場所

お祭りといえばつい賑やかな部分に目がいってしまいがちですが、山車そのものにも様々なストーリーがあり、知的好奇心を満たしてくれます。ということで、山車をより文化的にたのしむための場所をご紹介したいと思います。

・半田市立博物館

半田市立博物館では山車の展示が行われており、山車を間近でじっくり観察できる貴重な場所となっています。常時1輛の山車が展示されており、交代の時期が来たら次の山車に変わります。本物の山車の展示が常時観覧可能なのはここだけ。知多半島の山車を一度もご覧になったことのない方は、ぜひお訪ねください。

 

教育委員会半田市立博物館(博物館) 半田市桐ヶ丘4-209-1 電話番号:0569-23-7173

・立川流彫刻研究所

山車に掘られた美しい彫刻の数々を制作した「立川流」の技の数々をみることができる場所が、ユネスコ無形文化遺産に登録された『亀崎潮干祭りの山車行事』が開催される地区内にあります。運が良ければ、立川流彫刻六代目立川芳郎尚富を襲名された間瀬恒祥さんにお会いできるかもしれません。山車祭りの文化にいつでも触れられる、数少ない場所のひとつとなっています。

立川流彫刻研究所 半田市亀崎町6-81 電話番号:0569-29-5897

 

立体的で美しい刺繍は まさに芸術品

立体的で美しい刺繍は
まさに芸術品

 

今にも動き出しそうな 彫刻の数々

今にも動き出しそうな
彫刻の数々

 

間近で観てほしい 迫力のある彫刻

間近で観てほしい
迫力のある彫刻

なぜ知多半島には、豪華な山車がこんなにあるの?

山車の豪華さ、そして維持や管理の大変さはなんとなく理解いただけたと思います。そもそもなぜ地区それぞれに豪華な山車があり、それが長い期間にわたって維持されているのでしょうか。それには歴史的に知多半島が「豊かな場所」であったことが関わっています。

山車がこれほどまでに維持されている背景のひとつに、知多半島が経済的に豊かな場所であったということが言えます。とくに祭りが盛んな半田市で言われることのひとつに、『知多半島の醸造文化が江戸の台所を支える時代があった』というのもまた、大きな理由のひとつでしょう。しかし、山車がつくられたのはそれより遙か以前の時代。となると、ここまで「豊かな場所」であり続けた理由は様々ありそうですね。

 

華やかさから湧いた疑問を 調べてみるのも面白いかも

華やかさから湧いた疑問を
調べてみるのも面白いかも

祭りからはじまる、知多半島文化への旅!

「なぜだろう?」という問いかけから、旅を初めてみるのも面白いですね。知多半島には立派な山車が沢山あるのは、なぜか?そんな疑問をきっかけとして、旅をしてみるのはいかがでしょう。知多半島で発売された書籍には、『温故知新』なんて言葉を見かけることがあります。「故きを温ねて新しきを知る」、昔の事柄を研究すると、新しい価値を再発見することにつながるかもしれませんよ。せっかくだから、たのしみながら学んでみたいものですね。

知多半島は北から南まで、様々な歴史的に価値ある場所や物が点在していますが、日間賀島にもまた今も残る文化的な風習が残っています。ちょっと疑問に思ったことを調べてみると、意外な一面を発見できるかもしれません。今後も皆様の文化的な興味をそそるような記事を更新できるよう頑張っていきたいと思います。

 

からくりもまた 歴史的にも重要な逸品

からくりもまた
歴史的にも重要な逸品


 
2022/10/8と9は半田市の山車が集まる 「はんだ山車まつり」が開催される予定

2022/10/8と9は半田市の山車が集まる
「はんだ山車まつり」が開催される予定

 

 

次回の記事もお楽しみに!

 

本企画『知多半島案内』については、こちらをチェック!

 

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